惑星大気研究会 (WTK)

惑星大気研究会とは

惑星大気研究会 (WTK) は, 惑星大気科学に関するさまざまな話題を議論する場です. 研究会とビデオ会議システムを用いたオンラインセミナーを行っています.

研究会, オンラインセミナーに関するお問い合わせは, 惑星大気研究会運営グループ wtk-staff at gfd-dennou.org までお願いします.

次回研究会, オンラインセミナー, 関係研究集会予定

オンラインセミナー

オンラインセミナー第 126 回 2024 年 7 月 22 日 (月) 10:00 -

話題提供者
  • 藤田 駿 (京大) 「乾燥大気力学コア上で生じるQBO的振動の発生要因解明に向けた諸解析」
要旨

成層圏準二年周期振動(QBO)は熱帯対流圏の湿潤対流や地形により励起された大気波動が上方伝播し、平均流に運動量を渡すことで駆動されていると考えられている。しかし、対流や地形の効果を考慮しない複数の乾燥大気力学コア上でQBO的振動が自発的に発生しうることが先行研究で示された。 この先行研究においてQBO的振動を生じさせたのはいずれも鉛直離散化手法に差分法を用いたモデルであったことに注目し、本研究では、鉛直離散化手法のみが異なる2モデル(差分法/スペクトル法)を用いて数値実験を行った。その結果、QBO的振動の有無と上層の波活動度は鉛直離散化手法や解像度に依存して変化することが明らかになった。さらに複数の解析を行った結果、QBO的振動が発生しなかったモデルでは下層の西風ジェットにより波動の上方伝播が抑制されている他方、QBO的振動が生じたモデルでは下層の西風が弱かったたため、より多くの波動が上方伝播していることが明らかになった。また、上方伝播する波の活動度は実現された東西風構造だけではなく、鉛直解像度にも依存していた。運動量収支を定量的に評価した結果、QBO的振動が生じたモデルでは上方伝播する波による東向き強制が大きく、これが西風領域の下方伝播に寄与していることが明らかになった。以上の結果は、波-平均流相互作用のモデル上での表現が鉛直解像度や離散化手法に依存して変化することで、形成される東西風や上方伝播する波の活動度が変化し、QBO的振動の有無の違いを生み出していることを示唆している。

研究会

現在企画中です.

その他

現在企画中です.

過去の研究会等の資料

過去の研究会, オンラインセミナーの情報, 及び講演資料を公開しています [過去の研究会等の資料].

リンク